2007年12月31日(月)「しんぶん赤旗」
自衛隊海外越年251人
世論に押され ピークの9割減
二〇〇七年末から〇八年にかけて海外で越年する自衛隊員は、自衛隊の海外派兵が拡大した〇一年以降で最低の二百五十一人となる見通しです。最も多かった三年前の二千十五人から、約88%減少しています。
国民世論に押されて、今年十一月にテロ特措法が期限切れとなり、海上自衛隊がインド洋から撤退したことや、〇六年八月までに陸上自衛隊六百人がイラクから撤退したことが、越年激減の主な要因です。
越年するのは、航空自衛隊二百人(イラクでの米兵空輸)、陸上自衛隊五十一人(ゴラン高原でのPKO<国連平和維持活動>四十五人、国連ネパール政治ミッション六人)です。
今年一月に自衛隊の海外活動が「本来任務」化されましたが、それ以後の新規派兵はネパールのみです。
派兵規模は大幅に縮小していますが、〇八年には自民・公明両党が新テロ特措法案の可決強行を狙っています。民主党もアフガニスタンへの自衛隊派兵を含む「対案」を提出しています。自民・民主両党間で派兵恒久法制定の機運も高まっており、海外派兵の新たな拡大を許さないたたかいが求められています。
01年以降の自衛隊員「越年」人数
01〜02年1045人
02〜03年1405人
03〜04年1142人
04〜05年2015人
05〜06年1175人
06〜07年565人
07〜08年251人
(本紙まとめ)