2008年1月7日(月)「しんぶん赤旗」
「ねじれ」ているのは
「2大政党」と国民の利益
共産党の前進で打開を
志位委員長が発言 NHK番組
日本共産党の志位和夫委員長は六日放送のNHK「日曜討論」の各党インタビューに出演し、今年の政治課題や解散・総選挙にどうのぞむのかについて語りました。
冒頭、インタビュアーの影山日出夫解説委員が参院で与野党が逆転した「ねじれ国会」について「志位さんは面白い言い方をされている」とのべたのを受けて、志位氏は、自民、民主両党が、自衛隊の海外派兵問題でも、消費税引き上げ問題でも、国政の基本問題では「同質・同類」の党であることを指摘。「『ねじれ』ということをいうんだったら、むしろ自民、民主の『二大政党』と国民の利益がねじれている。共産党の前進こそ、『ねじれ』打開の道だ」と強調しました。
また、福田康夫首相が「生活者重視」を語りながら、来年度予算案でも、社会保障予算の自然増を毎年二千二百億円削るという、これまでの路線をあらためず、その上、二〇〇九年度には、消費税まで上げようとしていることを批判。「『生活者重視』といっても、口だけ。いま、経済政策については、大企業から国民・家計に軸足を移すということが求められている」とのべました。
道路特定財源
一般財源化・暫定 税率の廃止・環境 税導入を提起
志位氏は、今年の通常国会で焦点になる道路特定財源の扱いについて問われ、日本共産党の考え方を表明しました。
志位氏はまず、この仕掛け自体は、ガソリン税などの税収を道路のためにしか使えないようにして、「無駄な道路をつくり続ける“自動装置”になっていた」と指摘。福祉にも教育にも道路にも使える一般財源化を主張しました。
ガソリン税などに適用して税率を引き上げている暫定税率については「道路特定財源をさらに上乗せして、無駄な道路をつくることを加速する役割を果たしてきた」とのべ、廃止を求める立場を表明しました。
そのうえで、エネルギー課税については、「いまのあり方を抜本的に見直して、二酸化炭素の排出量を考慮した環境税を導入することが必要だ」と提起しました。
番組では、自民党の伊吹文明幹事長が「歳入法案が通らなければ財政に大穴が開く」などと発言。
志位氏は、「(政府・与党が打ち出している)十年間の暫定税率の延長というのは、五十九兆円を十年間で使う道路中期計画のためのものだから、こちらの方を削れば、暫定税率をなくしても予算に穴が開くことはない」とのべました。