2008年1月8日(火)「しんぶん赤旗」
「全面解決への土台」
薬害肝炎 救済法案受け入れ
原告団
薬害C型肝炎訴訟全国原告団・弁護団は七日、東京・霞が関の弁護士会館で記者会見して、与党肝炎対策プロジェクトチームがまとめた「薬害C型肝炎感染被害者救済法案」について「全面解決への土台が固まった」として受け入れることを明らかにしました。
全国原告団代表の山口美智子さんは「法案の中身を初めて見せてもらい、被害を発生させ、防止できなかった責任、再発防止について書かれていて安どしました」と、笑顔をみせて語りました。
山口さんは「ウイルス性肝炎患者の総合対策は、これからもたたかって実現させていく」と、三百五十万人いるといわれている肝炎患者の救済に引き続き取り組む決意を述べました。
大阪訴訟原告団代表の桑田智子さんも「カルテのない人など救われない人もたくさんいます。これを第一歩として三百五十万人の救済に結び付けたい」と、新たな前進にむけて活動を継続していくと話しました。
「第二幕が開いた」と語ったのは九州訴訟原告の福田衣里子さん。「本当に大丈夫なんだろうか」「認定されない人はどうなるんだろう」と、不安な正月を過ごしたことを述べ、「これで終わりとしないでずっとたたかう」と言います。
名古屋訴訟の金田和子さんは「製薬企業の責任が見えてこない。企業は薬害を発生させた責任を強く感じてほしい」と、残されている製薬企業の責任について厳しく指摘していました。
企業も謝罪を
原告団が解決要求
薬害肝炎全国原告団・同弁護団は七日、田辺三菱製薬(旧ミドリ十字)など加害企業に対して全面解決要求書を提出しました。
要求書は「第一次的責任を負う製薬企業がいまだ何らの謝罪も償いもしていない」ことを指摘して(1)被害者全員に対する謝罪(2)被害実態調査と救済の徹底(3)真相究明をして再発防止策を講じること(4)被害者との定期協議の場を持つこと―を要求しています。
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