2008年1月9日(水)「しんぶん赤旗」

薬害肝炎

救済法案が衆院通過

範囲拡大求める決議も


 薬害肝炎被害者救済法案が八日午後、衆院本会議で全会一致で可決し、参院に送付されました。週内には成立する見通しです。

 同法案は、前文に薬害被害を発生、拡大させた国の責任を認め、謝罪すべきだと明記。国と企業が応分に負担する拠出金をもとに基金を設立し、症状に応じて被害者への給付金を支払うとしています。また被害者が安心して暮らせるよう肝炎医療の提供体制の整備や研究などの努力も求めています。

 当初、同法案は与党による議員立法の形で提出されましたが、本会議に先立つ衆院厚生労働委員会では委員長提案に切りかえられ、全会一致で可決。あわせて救済範囲の拡大や給付金申請期間の延長の検討を政府に求めた委員会決議も、全会一致でおこないました。

 同決議は、(1)フィブリノゲン製剤、第九因子製剤投与の事実認定について、カルテだけでなく手術の記録や、患者や家族の記録・証言なども考慮する(2)給付金の申請期間について請求状況を勘案し、延長を検討する(3)(C型、B型あわせて)三百五十万人と推計される肝炎患者に医療費助成措置などの早期実現を図る(4)先天性の傷病治療で感染した被害者への必要な措置について早急に検討する―などを盛り込みました。



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