2008年1月9日(水)「しんぶん赤旗」

税金で裏金、政界工作

井上議員 疑惑の徹底調査を

参院委


 国民の税金が軍需商社の食い物にされ、政界工作に使われていたのではないか―。日本共産党の井上哲士議員は八日、参院外交防衛委員会で、軍需商社「山田洋行」が「日米平和・文化交流協会」の秋山直紀常勤理事側に約三千万円を渡し、政界工作をはかったと報道されている疑惑を取り上げ、政府に徹底調査を迫りました。

 問題の約三千万円は、山田洋行の米国現地法人「ヤマダインターナショナルコーポレーション」(YIC)が、ゴラン高原での国連平和維持活動(PKO)に参加した自衛隊の調達業務を請け負った際、国から支払われた報酬の一部をプールしてつくった裏金だと報道されています。

 井上氏が、同PKOでの「山田洋行」側との契約実績をただすと、防衛省の小川秀樹参事官は、YICとの契約は二〇〇二年度以降で六百九十一件合計約一億二千万円で、すべて随意契約で行われたと説明しました。

 井上氏は、YICが三千万円もの裏金をねん出するためには、相当の水増し請求が行われた疑いが強いと追及。石破茂防衛相は、「山田洋行との契約は現在すべて見直しを行っているがゴラン高原についても例外ではない。確認し明らかにする」と答弁しました。

 井上氏はまた、「山田洋行」が秋山氏を通じ、海外メーカーの代理店契約をめぐって、当時の久間章生防衛庁長官に支援を要請したと報道されている問題を取り上げ、その後、久間氏が一貫して同社側の立場で行動したとされる事実を列挙。真相解明のために久間氏の証人喚問を求めました。



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