2008年1月12日(土)「しんぶん赤旗」
グッドウィル事業停止
違法派遣で労働局命令
日雇い派遣大手のグッドウィル(東京都港区)に対し、東京労働局は十一日、違法な二重派遣や港湾運送業務への派遣を行っていたとして、同社の全事業所を対象に二―四カ月の事業停止命令と事業改善命令を出したと発表しました。
事業停止命令は、浜松北支店など六十七事業所が一月十八日から五月十七日までの四カ月間、その他の事業所が一月十八日から三月十七日までの二カ月間。
二重派遣の一次派遣先である「佐川グローバルロジスティクス」(東京都品川区)、「グローバルサポート」(千葉県松戸市)の各派遣会社に対しても、東京と千葉の労働局から事業改善命令が出されました。一次派遣先で港湾運送関連会社の「東和リース」(東京都港区)に対しては、東京労働局が労働者供給事業を禁じる職業安定法第四四条違反の疑いで、警視庁に刑事告発しました。
また、グッドウィルといっしょに「佐川グローバルロジスティクス」に労働者を送り、二重派遣の派遣元になった派遣会社「ヴィプラニング」(京都市)にも、京都労働局が事業改善命令を出しました。
東京、静岡、千葉、熊本の全国四カ所の二重派遣・違法派遣の最終派遣先は明らかにされず、処分の対象からも外されました。
本紙は、二重派遣の実態をくり返し告発。日本共産党国会議員団も、何度も違法派遣の是正を迫ってきました。昨年十二月十七日には、派遣労働者の正社員化や均等待遇を実現するための労働者派遣法の「改正要求」を発表するなど、違法派遣の根絶に向けて、抜本的な法改正を求めています。
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