2008年1月14日(月)「しんぶん赤旗」

通常国会

家計に軸足おく予算に

NHK番組で 穀田氏が主張


 日本共産党の穀田恵二国対委員長は十三日、NHKの「日曜討論」で、十八日からの通常国会で焦点となる予算関連問題についての対応や、新テロ特措法が強行されたことについて、各党の国対委員長らと討論しました。

 通常国会に向けて、道路特定財源のガソリン税などの税率を引き上げている暫定税率の扱いが話題になりました。

 穀田氏は、「家計に軸足をおく予算にしなければいけない」と述べた上で、まず道路特定財源について、暮らしや福祉にも使えるように一般財源化を主張。三月末に期限が切れる同暫定税率については廃止を求め、これにより、原油高の中、ガソリンが一リットル二十五円安くなることも示しながら「緊急対策としても必要だ」と述べました。

 十年間の税率維持を打ち出している与党側は、「廃止をいうなら、きちっとしたもの(財源)を出さないと無責任だ」(自民党の大島理森国対委員長)、「民主党はムダを省いてというが抽象論」(公明党・漆原良夫国対委員長)などと述べました。

 穀田氏は、「財源をどこに求めるのか、われわれははっきりしている」として、法人税率の水準を十年前に戻すだけで約四兆円、株取引の優遇税制などを改めれば約一兆円が生まれることを指摘。これには大島氏も「(共産党は)株と大企業ね」とうなずきました。同時に穀田氏は、この間、水増し請求でも大問題になっている軍事費には何も手がついていないとして、「ここにしっかりとメスを入れればいい」と強調しました。

 また、穀田氏は、政府予算案について、後期高齢者医療制度の実施や生活保護の母子加算の削減など「社会保障の切り捨てがひどい」と批判。「私どもは、自民・公明の政治に対して参院選で下された審判にもとづいて堂々とたたかっていきたい」と決意を述べました。

 また、再議決で強行された新テロ特措法の問題をめぐっては、穀田氏が民意無視の「歴史的暴挙だ」と厳しく批判。自民党の大島氏は、「(再議決は)ルールに基づいてやった」などと開き直るとともに、民主党の小沢一郎代表が採決に欠席したことを「残念だ」などと指摘しました。民主党の山岡賢次国対委員長は「おわびを申し上げなければいけないが、手違いだった」と釈明しました。

 これを受け、穀田氏は、民主党の対応についても率直に批判。同党が派兵恒久法の整備やアフガン本土への陸上自衛隊の派兵を盛り込んだ「対案」を出していることや、一時、テロ新法の「継続審議」を打ち出して廃案路線を撤回したことを批判するとともに、「退席問題は明らかにすべきだ。手違いで起こったというより、(自民党と民主党は)同じ土俵にあるのかなと思わざるをえない」と指摘しました。


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