2008年1月20日(日)「しんぶん赤旗」
地元で出産できぬ
政府の対話集会 不満が続出
長野
「地域医療の充実―医師確保対策」をテーマに政府主催の国民対話集会「大臣と語る希望と安心の国づくり」が十九日、長野県飯田市内で開かれました。政府からは、舛添要一厚生労働相が出席。飯田市内や近隣市町村の住民や医師など百二十人が参加しました。
集会では「四月から下伊那赤十字病院に産科医がいなくなってしまう。この地域で出産できなくなったら本当に悲しい」(二十八歳の女性)、「県、市町村は産科医をなんとかつじつま合わせのやりくりをしている。いつまでこの状態を続ければいいのか。このままでは希望も安心も持てない」(長野県中川村村長)など産科医不足の解決を求める声が相次ぎました。
医療関係者からも「公立病院のベッド数を減らすことはやめていただきたい」「どういう形で地域医療を充実させようというのか」などの意見が出されました。
対話のなかで、舛添厚労相は「天からお金が降ってくればなんでもできますよ。しかし、国民の命を救うためには税金の議論をせざるを得ない。消費税の議論も逃げずにやって、上げていいという議論になれば、(医師不足対策なども)できる。国民の意識改革が必要だ」と述べ、社会保障の充実か、消費税増税かの二者択一を迫る姿勢を示しました。
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