2008年1月23日(水)「しんぶん赤旗」

集団自決

軍強制なぜ認めない

検定意見の撤回求め集会


 「沖縄戦『集団自決』での日本軍の強制を文科省はなぜ認めない」―二十二日、東京都文京区で教科書検定意見撤回を求める集会が開かれ、百五十人が集いました。主催は大江・岩波沖縄戦裁判を支援し沖縄の真実を広める首都圏の会など。

 文部科学省からの依頼で検定審議会へ、意見書を提出した林博史関東学院大学教授は、「(文科省は)沖縄戦を研究していない人にも意見を求めている」とその恣意(しい)的な人選を批判しました。

 軍の強制を認めなかった検定に対して「日本軍がいない島々では、『集団自決』がなかった」と強調。住民の恐怖心をあおり、手りゅう弾を配った日本軍の役割についてふれ、「日本軍の強制にポイントを置かない検定は決定的におかしい」と報告しました。

 日本史教科書執筆者の坂本昇さん(高校教諭)は検定の密室性を指摘。検定審議会が歴史の「基本的とらえ方」なる文書を示し、教科書調査官サイドの意見を押しつける「書かせる検定」になっていると批判しました。

 歴史教育者協議会の石山久男委員長は、教科書検定の経過を報告。「軍の強制を認めない文科省へ抗議する運動の出発点としよう」と呼びかけました。

 集会には、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員が参加しました。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp