2008年1月31日(木)「しんぶん赤旗」
無カルテも救済を
新潟 薬害肝炎被害者が会
カルテがなくて肝炎になった原因が証明できない新潟県内のC型肝炎被害者が三十日、新潟市で「カルテのない薬害C型肝炎の全員救済を求める新潟の会」の結成大会を開きました。
十六日に施行された薬害肝炎救済法では、血液製剤投与が証明できるカルテがないと救済が困難なため、救済の枠組みを国に求めていくために結成されたもの。参加者と入会を合わせ約四百人が結集しました。
大会では、四人の被害者が顔と実名を公表。谷川江美子代表(64)が「全員救済をめざし、協力して一丸となってたたかっていきたい」とあいさつしました。
新潟市在住で薬害C型肝炎東京訴訟の原告だった平井要さん(57)が「薬害は行政の怠慢で起きたことは明白。カルテがなくても全員救済は当然。訴訟が解決につながったのは運動と世論の後押しがあったから」と激励しました。
児玉義明事務局長は、投与の証明が難しい薬害被害者も薬害肝炎救済法を適用して全員一律救済、治療費公費負担・助成の早期実施、第三者機関による真相究明と薬害の再発防止、ウイルス性肝炎の治療体制整備や治療法の研究開発などの恒久対策を国に求めていくことを提案しました。
輸血が原因でC型肝炎になったという女性(67)は「血液検査で感染していると言われたときは真っ暗になった。毎日が心臓にピストルを突き付けられているようなもの。国を殺人罪で訴えたいくらい。死ぬまでやるだけのことはやりたい」と語っていました。
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