2008年2月4日(月)「しんぶん赤旗」

年金特別便

「訂正あり」1割以下

約5万人 依然低水準


 「宙に浮いた年金記録」対策である「ねんきん特別便」を送付された約七十三万人(一月十六日まで送付分)のうち、「訂正あり」と回答した人は、全体の一割にも満たない約五万人にとどまっていることが三日までに、社会保険庁のまとめでわかりました。

 特別便は、「記録に結びつく可能性の高い人」を対象に昨年十二月十七日から順次発送。年末までに送付した約四十八万人分では、「訂正あり」と回答したのは約二万人(一月七日集計分)でした。今回の集計では、若干増加したものの、「訂正」を求める件数は依然として低水準です。

 一方で「訂正なし」は約二十五万人(34・7%)にのぼり、一月七日集計時の約十四万人(29・4%)を大きく上回りました。このなかには、「訂正」が必要な記録のある人が数多く含まれているとみられます。また、未回答は57・5%(約四十二万人)でした。これも一月七日時点の集計65・7%(約三十二万人)より減ったものの、大きな改善はみられません。

 特別便には、「結びつく可能性の高い記録」についての記憶を呼び起こす具体的な記述がなく、分かりにくさが問題になっています。

 社保庁は一月二十五日、特別便の読み方を説明する文書を同封するという改善方針を示しましたが、改善された特別便の送付は今月六日からです。一月三十日までに送付された約百八万人分の特別便には、改善文書を同封して再送付することにしていますが、特別便の記載そのものは変更されないため、分かりにくいという根本的欠陥は改善されていません。



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