2008年2月6日(水)「しんぶん赤旗」
「ねんきん特別便」
きょう発送分から説明文同封
「分かりにくい」と批判うけ
誰のものか分からない約五千万件の年金記録問題の解決のため、社会保険庁が受給者・加入者に順次送付している「ねんきん特別便」が、六日発送分(約二十万人分)から少し「改善」されることになります。
加入履歴の一覧は従来と同じ文書ですが、これとは別に、「空白期間」の見つけ方などを書いた、「特別便」の読み方を説明する文書を同封します。
電話や来訪による相談に対しては、より具体的な情報を提供し、積極的に記憶の呼び起こしを働きかけることにしています。
「特別便」は一月三十一日時点で、百八万人の受給者に送付されました。ほとんどが加入記録に漏れがあり、訂正が必要な人と見られますが、一月二十二日現在、「訂正あり」の回答があったのは約五万人(7・4%)にとどまり、「訂正なし」が約二十五万人(34・7%)、未回答が約四十二万人(57・5%)などとなっています。「特別便」には漏れている記録について記憶を呼び起こせるような記述が一切なく、「読み方が分からない」「分かりにくい」という批判が上がっていました。
今回の「改善」は、一定の手直しをせざるを得なくなったものですが、加入履歴そのものの記載方法は変わらないため、どの程度効果をあげるかは不明です。
社保庁は、すでに送付済みの百八万人への再送付も行うとしていますが、準備が整っていないため、発送日は未定です。
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