2008年2月9日(土)「しんぶん赤旗」

キヤノンは利益還元せよ

全労連などが本社前で訴え


 「キヤノンは大もうけを労働者、下請け企業に還元しろ」。経団連会長企業のキヤノン本社(東京都大田区)前で八日朝、全労連などでつくる国民春闘共闘が、賃上げや派遣社員らの正社員化、下請け単価の引き上げなど大企業は社会的責任を果たせと訴えました。

 出社する社員らに向けて約百人が、連帯して頑張ろうと声援。「全従業員の一万円賃上げを ため込み利益(内部留保)の0・6%で実現」と掲げた横断幕に熱い視線が集まりました。「格差社会は耐えられない。大企業のもうけ独りじめは許せない」「時給千円以上に」との春闘ティッシュ二千個が次々、手にとられました。

 マイクを握った全労連の小田川義和事務局長は、「貧困をなくすために、史上最高益を更新し続けている大企業は社会的責任を果たすべきだ」と指摘。個人消費の回復による内需拡大こそ求められているとのべました。

 子会社のある東京・JR品川駅前でも同時に宣伝し、全労連の坂内三夫議長が訴えました。

 参加したJMIU(全日本金属情報機器労組)東京地本副委員長の多田康弘さん(63)は、「財界のトップ企業から率先して、賃金底上げや適正な単価を保障し、貧困をなくす責任がある」と話していました。



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