2008年2月19日(火)「しんぶん赤旗」

飼料高騰に対策を

畜産・酪農経営安定へ 共産党国会議員団申し入れ

農水相


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(写真)農水省に申し入れる左から赤嶺、高橋、紙の各議員=18日、農水省

 日本共産党国会議員団は十八日、若林正俊農水相あてに、国際的な飼料価格の高騰から日本の畜産・酪農経営を守るため、抜本対策をおこなうよう申し入れました。(申し入れ全文)

 現在、オーストラリアでの二年連続の大干ばつなどによる、国際的な飼料価格の高騰で、生産者の負担が、前年同期に比べ一トンあたり約七千七百円も増えるなど、北海道をはじめ全国の畜産・酪農家に深刻な影響を与えています。

 申し入れで紙智子参院議員は、飼料高騰によって畜産・酪農家の離農が相次いでいることを指摘。(1)加工原料乳生産者補給金の一キロあたり五円以上引き上げと、限度数量の引き上げ(2)生産者に対する新たな支援制度の創設と、飼料価格の長期高騰を想定していない現行の配合飼料価格安定制度の抜本見直し(3)25%にすぎない飼料自給率の早急な引き上げ―など六項目を要請しました。

 応対した農水省畜産部の本川一善部長は、補給金の引き上げについて「BSE(牛海綿状脳症)のときでも七十銭の引き上げだった」と発言。価格安定制度の見直しについても「財源の問題もあり、生産者のモラルハザードにもつながる」などと否定的な姿勢を示しました。

 一方で、飼料自給率の引き上げについては、「ニーズは高まっている。そのための予算も示さなければいけないと思っている」と述べました。

 紙氏は、「北海道のある地域では七割近い酪農家が赤字だ。現実を見て対応すべきだ」と述べ、若林農水相の現場視察を求めました。

 申し入れには、紙氏のほか高橋千鶴子、赤嶺政賢両衆院議員が参加しました。


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