2008年2月20日(水)「しんぶん赤旗」
大学授業料有料+給付奨学金なしの先進国
日本など3カ国だけ
石井議員指摘
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OECD(経済協力開発機構)加盟三十カ国のうち、大学の授業料が有料で給付奨学金がないのは日本など三カ国だけ―。こんな実態が十九日の衆院予算委員会で取り上げられました。日本共産党の石井郁子衆院議員が明らかにしたものです。
石井氏は、国立国会図書館が収集した資料をもとに、授業料を徴収している十五カ国でも、奨学金で返還の必要のない給付制をとっている国が十二カ国あり、給付奨学金がないのは、日本、韓国、メキシコの三カ国だけだと指摘しました。日本の大学の初年度納付金は、国立大学では約八十二万円、私立大学で百三十万円。しかも奨学金は返還が必要な貸与制です。
石井氏が、学費が高く、奨学金も給付制でない国は他にあるかと質問したのに対して、渡海紀三朗文部科学相は、かつて授業料が無償だったイギリス、ドイツで授業料を負担するようになり、アメリカでも授業料が有償で貸与制の奨学金があると答弁しました。
しかし、日本のように授業料を徴収しているうえに、給付制の公的奨学金がない国はあげることはできませんでした。
授業料を徴収しているアメリカでも、家計の水準と高等教育を受けるのに必要な経費を勘案して支給額が決まる「ペル給与奨学金」などがあります。また、イギリスの給付奨学金は、一九九〇年代末に廃止されましたが、〇四年―〇五年度に復活しています。
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