2008年2月20日(水)「しんぶん赤旗」

道路特定財源

一般財源化踏み出せ

衆院本会議で佐々木・塩川氏 歳入関連法案審議入り


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(写真)質問する佐々木議員=19日、衆院本会議

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(写真)質問する塩川議員=19日、衆院本会議

 歳入関連法案である国税関連二法案と地方財政関連三法案の趣旨説明が十九日の衆院本会議で行われました。日本共産党の佐々木憲昭議員、塩川鉄也議員がそれぞれ質疑にたちました。

 国税関連二法案のうち、所得税法等改定案には租税特別措置法改定案が含まれ、大企業優遇の研究開発減税のいっそうの拡充とともに、ガソリン税などの暫定税率の十年延長が狙われています。

 佐々木氏は、大企業には研究開発減税などを拡充しながら、国民には「年金財源のため」という口実で、定率減税廃止や年金課税増税に加え、消費税の増税まで押しつけようとしていることを批判。さらに、「臨時」「暫定」といいながら、新たな税目の創設、税率引き上げを繰り返してきた道路特定財源の異常さを強調し、高速道路に偏重した「道路中期計画」の問題点を示して、「『暫定税率』は撤廃すべきであり、(道路特定財源は)全額を道路にも社会保障にも使える真の一般財源化に踏み出すべきだ」と主張しました。

 福田康夫首相は、「道路特定財源の暫定税率を廃止すれば、大幅な歳入減となる」などと述べ、法案を強行する姿勢を示しました。

 一方、地方財政関連三法案には、地方の独自税収である法人事業税の約半分を国税に変更することが含まれ、道路特定財源である軽油引取税などの暫定税率の十年延長が盛り込まれています。

 塩川氏は、地方の疲弊をもたらした重大な原因は、小泉「構造改革」路線のもと、三年間で五兆一千億円もの地方交付税を削減したことにあると指摘。法案が「地方再生」を掲げながら、自治体病院つぶしに拍車をかけ、地方の財源不足に対する国の責任を放棄していることをあげ、「なぜ交付税率をひきあげないのか」とただしました。

 福田首相は、「国の財政は極めて厳しいため、交付税の引き上げは難しい」などと答弁しました。

 政府・与党は、予算案の歳入関連法案を年度内に成立させるため、二月中の衆院通過を狙っています。一方、日本共産党は、予算案とともに歳入法案についても徹底審議を主張。二十日には、国税関連二法案が財務金融委員会で審議入り、地方財政関連三法案も二十一日に、総務委員会で審議入りし、本格論戦がおこなわれる予定です。予算委員会では、道路特定財源問題で集中審議が二十一日に行われ、二十二日には中央公聴会も予定されています。



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