2008年2月20日(水)「しんぶん赤旗」

共産党と民青同盟

派遣労働者と対話

千葉・船橋

日雇い派遣しか…
職場で死亡事故が
正社員になりたい


 「派遣労働者の使い捨てのような働き方をやめさせよう」。日本共産党、民青同盟のメンバーが十九日早朝、派遣先に向かうバスを待つ派遣労働者と対話しました。JR西船橋駅(千葉県船橋市)周辺では、非人間的な労働実態や願いが口々に出されました。(矢藤 実)


 午前六時半。バスを待つ労働者が次々と集まってきます。ジャンパー姿の青年。セーターの上にコートを羽織る女性。手をポケットに入れたままの人。眠たそうに目をこすり、話すのもいやだという素振りをする人…。

 七時。バスが到着すると足ばやに乗り込み、五十人ほどでいっぱいに。入れ代わり来るバスは、船橋市の湾岸部にある大企業などの工場、倉庫に向かいます。

 志位和夫委員長の国会質問(八日)を特集したビラ「人間“使い捨て”では未来ない」を配り、アンケート「派遣労働 お仕事実態調査」を使って対話するメンバーに、労働者が胸のうちを次々と語りました。

交通費出ない

 コンビニ袋をさげた三十代の女性は、二社に登録し、週四日働きます。一日七時間半の勤務。一番高かったときの時給は九百円、低いときは七百五十円でした。「定職だったけど、いじめられてやめて、あとは日雇い派遣しかありませんでした」と顔を曇らせました。

 五社に登録している男性(41)は、倉庫整理で週五日、一日七時間働いています。一番高かった時給は千三百円。交通費は「出ない」といいます。「去年、死亡事故があった」と答え、危険な職場環境だと話しました。

 別の女性(27)も、「品物が倒れたり落ちたりすることがある。そういうとき、こうすると危ないという説明を、スポット派遣の人にはしていない」と、会社の差別的な姿勢を批判しました。

 三十代の男性は、週二日は派遣で倉庫管理をし、残りの五日間は正規で製造業で働いています。正社員だけでは生活できないからです。

 派遣の労働時間は十二時間。時給は高くて千二百円、八百円のときもありました。「登録もしていない人を無理やり日雇いに使う業者もいる」といい、アンケートの「日雇い派遣について『原則禁止にして正社員に』」の欄に〇をつけました。

愚痴話したい

 二十歳の学生は、「仕事はつらく、厳しい」といいます。仕事は倉庫管理で、週に二日は十時間働いているといいます。「日給で一万円ぐらいになるけれど、五千円というときもあった」

 市原市から来た男性(26)は「電車代が千円かかります。駅までは車で来るので、駐車料金も取られます。交通費五百円は少なすぎる」といいます。「職場の愚痴(ぐち)を話せる会があればいってみたい」と話しました。

 行動には日本共産党中央委員会、民青同盟中央委員会と党千葉県委員会の二十人と、衆院南関東比例ブロックの小倉忠平(千葉2区)、斉藤和子(千葉4区)両候補、丸山慎一県議が参加しました。



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