2008年2月21日(木)「しんぶん赤旗」

道路財源増やす政府案

衆院委で佐々木議員 ごまかしの“一般財源化”


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(写真)質問する佐々木憲昭議員=20日、衆院財務金融委

 「結局、道路整備費を増やす仕組みになっている」―。日本共産党の佐々木憲昭議員は二十日の衆院財務金融委員会で、“道路特定財源の余った部分は一般財源化する”という政府の主張が、国民を三重にごまかすものであり、一般財源化どころか、それに逆行する中身だと追及しました。

 政府は今国会に、ガソリン税などの暫定税率を十年間延長する法案とあわせ、その税収の使途を道路建設に限定する道路整備財源特例法改定案を提出しています。同法案では、税収が道路整備費を上回る場合には「一般財源」にまわすと規定。福田康夫首相は「私の内閣で初めて一般財源化した」と胸をはってきました。

 第一のごまかしは、道路特定財源のうち、一般財源にまわる税収割合です。佐々木氏の質問に額賀福志郎財務相は「二〇〇八年度予算案で(一般財源に)千九百億円程度を計上」と答弁。佐々木氏は「特定財源全体(三兆三千億円)のわずか6%にすぎない」と指摘しました。

 第二は、そのわずかな「一般財源」部分も道路関連費に使うよう使途が定められていることです。

 「政府は『一般財源化』などといっているが、福祉や暮らしには使えないではないか」と迫る佐々木氏に、額賀財務相は「納税者の理解を得るため、結果的に環境や信号機を作る予算に計上されている」などと述べ、結局、道路関係費にしか使えないことを認めました。

 第三は、同法案が「一般財源化」した税収相当分を、翌年度の道路整備費に充てる(第三条三項)としていることです。佐々木氏は「今までの道路財源を維持したうえに、さらに道路財源を増やすものだ」とただしました。額賀財務相は「計算上は、そういうようになる」と認めました。

 佐々木氏は「政府は『一般財源化』というが、中身はまったく違う」と述べ、法案の撤回を強く求めました。



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