2008年2月21日(木)「しんぶん赤旗」
米軍民間機追尾で国交相
謝罪し再発防止約束
穀田議員が質問
昨年八月八日、グアム島付近の太平洋上で、日本の民間機JALウェイズ772便が、訓練中の米軍戦闘機に追尾された問題で、冬柴鉄三国土交通相は二十日、国交省の対応に問題があったことを認め、再発防止を約束しました。衆院国土交通委員会で日本共産党の穀田恵二議員の質問に答えたものです。
JAL機は、グアム島の南方上空で米軍F15戦闘機二機に追尾され、異常接近を回避するTCAS(航空機衝突防止装置)のRA(衝突回避操作指示)が二回出されました。
JALは、航空法に基づき、事故の翌日、国交省に報告。しかし国交省は、JAL側の対応に問題がなかったことを確認したのみで、米軍に対しては何ら調査しませんでした。
穀田氏は、報告後も対応が放置されたことは重大だと指摘し、「日本の航空機と国民の安全に責任を持つ国交省が、直ちに調査し、直接米軍当局者と交渉し、再発防止のために対策をとるべきではなかったか」とただしました。
冬柴国交相は「おっしゃるとおり。反省をこめて、今後こういうことが起こらないようにいたしたい」と答弁しました。
この問題では、航空労組連絡会(山口宏弥議長)など航空三団体が、昨年九月、国交省と外務省に、調査と再発防止策を要請しましたが、対応がなかったため、十月には米大使館へ要請。米軍が十一月、国際規則違反を認め、同三団体に異例の謝罪をし、再発防止策を約束しています。