2008年2月22日(金)「しんぶん赤旗」
米兵犯罪被害者ら切々
少女暴行 日本政府に批判
国会内集会
沖縄県で十日に起きた米兵による少女暴行事件に抗議する集会が二十一日、国会内で相次いで開かれました。
集会は、日本共産党、社民、民主、無所属の沖縄の国会議員、米軍人軍属事件被害者の会などが呼びかけた「沖縄少女暴行事件を許さない院内集会」と、共産、民主、社民、国民新の女性国会議員が呼びかけた「米兵による少女暴行事件に抗議する院内集会」です。
日本共産党からは、それぞれ赤嶺政賢衆院議員、紙智子参院議員が参加しました。
両集会では、米兵による事件・事故の被害者が発言。横須賀基地所属の米兵に暴行された女性は、事件によって精神や肉体だけでなく、家庭にまで被害が及んだ体験を語るとともに、「(沖縄で暴行を受けた)十四歳の少女はここで話はできない」「私は顔を明らかにしても全然恥ずかしくない。恥ずかしいのはなにもしない議員、日本の政府です」と訴えました。
米軍岩国基地所属の米兵が運転する車に追突され、言語障害や記憶障害などを伴う脳脊髄(せきずい)液減少症となった男性は、事件によって働けなくなったにもかかわらず、地位協定の壁によって保険さえ受け取れない実態を訴えました。
赤嶺氏は、十日の事件の翌日に行った犯行現場などでの調査を報告。「米兵は海兵隊の制服を着ていたのではない。一般市民のふりをして女子中学生に近づいた。絶対に許せない事件だ」と糾弾しました。
「海兵隊がある限り事件事故は続く」と指摘した赤嶺氏は、基地負担の軽減を言いながら県内の基地たらい回しに終始してきた日本政府を批判し、「基地をなくさなければ問題は解決しない」と基地撤去・海兵隊の全面撤退を訴えました。
紙氏は、事件直後の十八日にも沖縄市内で米兵によるフィリピン人女性暴行事件が起こったことに憤りを表明し、「本来であれば、胸が張り裂ける思いをした被害者と政府が気持ちを共有し、断固とした厳しい抗議を米軍にすべきだ」と述べました。
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