2008年2月26日(火)「しんぶん赤旗」
真相の公表 指示せよ
イージス艦事故 官房長官に吉井議員
日本共産党の吉井英勝議員は二十五日の衆院予算委員会で、海上自衛隊のイージス艦が漁船に衝突した事件(十九日)について「防衛省が把握した内容などを国会と国民に明らかにさせるよう、官邸として指示を出すことが必要だ」と迫りました。
吉井氏は、事故から一週間、漁民たちがつらい思いで被害者の捜索をしているにもかかわらず、防衛省が、事故原因についての情報を小出しにし、その内容もくるくる変わっていると告発。「防衛省の態度からは、事故原因の真相究明を積極的に行おうという姿勢がほとんどうかがえない」と批判しました。
町村信孝官房長官は「(海上保安庁の)捜査に支障がない限り、可能な範囲で公表する」としつつも、「捜査の最中に一方の話をすることは、捜査の公平性、中立性、厳正性のプラスにならない」「官邸は何でもできる場所ではない」と述べ、現段階で真相を国民に明らかにすることを拒みました。
吉井氏は「『捜査に支障がない限り』というが、(イージス艦の)艦長がそのときに何をしていたのかという簡単なことさえ、説明がない。何もわからないというのは異常すぎる。とんでもない話だ」と批判。捜査とは別に、国会として真相を究明するために政府は協力すべきだと重ねて求めました。
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