2008年2月27日(水)「しんぶん赤旗」

医師不足認め対策

高橋議員に厚労相言明

衆院予算委


写真

(写真)パネルを示して質問する高橋千鶴子議員=26日、衆院予算委

 舛添要一厚生労働相は二十六日の衆院予算委員会で、“医療崩壊”といわれる事態が各地で進んでいることについて、「今の医師(数)で十分だと思っていない」と述べ、同相のもとに、医療をめぐる長期ビジョン研究会を立ち上げ、対策を検討することを表明しました。日本共産党の高橋千鶴子議員への答弁です。

 厚労省は、これまで「地域や診療科ごとの偏在はあるが、全体として医師は不足していない」との見解を一貫して示してきました。高橋氏は、政府が医師不足を認めてこなかった背景に、医学部の定員削減・抑制を決めた一九八二年、九七年の閣議決定があると指摘。「同閣議決定を撤回すべきだ」と迫りました。

 舛添厚労相は、「新しい状況で新しい対策を立てていく。医師不足の問題に全面的に取り組む」と述べ、閣議決定を含め、検討していくことを表明しました。

 高橋氏は、勤務医、看護師の過酷な労働実態を示し、早期に医師不足対策を示すよう要求。総務省がガイドラインをつくって、公立病院の再編などを迫っていることを批判し、「まず、やるべきことは公立病院に対する交付税総額を増額することだ」と提起しました。

 増田寛也総務相は、「改革すべき点は努力しつつ、へき地にある公立病院などへの交付税措置は、来年度、充実・強化させなければならない」と答弁しました。

 高橋氏が「医師不足という根本原因を解決しないまま、(公立病院に)経営努力をいっても地域医療は再建できない」と主張したのに対し、増田総務相は「医師不足ということも公立病院の経営に大きな問題になっている」と述べ、医師不足の解消に国が精力的に取り組む必要があるとの認識を示しました。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp