2008年2月28日(木)「しんぶん赤旗」
被害者の声 聞いて
横須賀基地米兵暴行 豪女性が会見
在日米海軍に性的暴行を受けたオーストラリア出身で四十歳代女性のジェーンさん=仮名=が二十七日、国会内で記者会見し、「被害者の声に耳を傾けてほしい」と訴えました。沖縄での女子中学生暴行事件に憤るジェーンさんは、来日したライス米国務長官に、思いをつづった手紙を手渡したいとのべています。
ジェーンさんは二〇〇二年四月、米海軍横須賀基地所属の米兵に神奈川県内で暴行されました。米兵は事件後、除隊。裁きを受けず、米国へ。ジェーンさんは「いま自由に歩き回っている加害者が許せない」と悔しさをにじませました。
会見で「いま思い描いている絵がある」と切り出したジェーンさん。「それは戦争がない世界。レイプのない世界です。それを実現させるためには、私のようなレイプ被害者が無視されることなく、沈黙を強いられることがないようにしなくてはいけない」と語りました。
そして、「私は声を上げることを恥じていない。本当に恥じるべきは私たちレイプ被害者を無視し、事件が起こり続けていることを否定している政府だ」とのべました。
「在日米軍による犯罪・事故の被害者の会」代表の椎葉寅生さん=神奈川県=は、米兵の事件・事故が次々と起きていることを指摘。「そのたびに『綱紀粛正』や『教育の徹底』というが、実効性がないことは明らかだ。一日も早く、私たちのような被害者を生まないためには、基地がなくなること以外にない」とのべ、被害者に力を貸してほしいと訴えました。
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