2008年2月29日(金)「しんぶん赤旗」
イージス艦衝突
軍事優先・隠ぺい体質
徹底究明が必要
志位委員長が会見で強調
日本共産党の志位和夫委員長は二十八日、国会内での記者会見で、イージス艦による漁船衝突事故の防衛省の対応について問われ、「防衛省・自衛隊の軍事優先体質、隠ぺい体質は根深いものがある。この二つの大問題を国民の立場で徹底的に究明するのが国会に課せられた重要な仕事だ」と強調しました。
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志位氏は、「軍事優先体質」の問題について、イージス艦が漁船発見後も回避行動をとらなかったことや、艦長が「あの海域で漁船が多い状況だったことを理解していなかった」と話していることを指摘。「なぜこういう軍事優先の体質が生まれたのか、どういう実態なのか。徹底して究明する必要がある」とのべました。
「隠ぺい体質」の問題では、防衛省は当初、漁船を発見したのは衝突の「二分前」と発表。その後、「十二分前」と変え、その情報も丸一日公表しませんでした。また、海上保安庁にも断らずに、航海長の事情聴取を行い、その事実も伏せ、事情聴取の内容も「覚えていない」(増田好平防衛事務次官)と語っています。
志位氏はこうした問題からみえるのは、「都合の悪いことはすべて国民の目から覆い隠していることだ」と批判しました。
志位氏は一九八八年、海上自衛隊の潜水艦「なだしお」が釣り船に衝突した事故のときにも、潜水艦が回避行動をとらずに事故を引き起こし、その後も、航海日誌の書き換えというねつ造が問題になったとのべ、「軍事優先と隠ぺい体質が今日においても変わらず、いっそうひどくなっている」と指摘しました。
その上で、「真相究明の過程の中で、次の段階として、当然、石破茂防衛相の責任の究明が必要になってくる」とのべました。
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