2008年3月6日(木)「しんぶん赤旗」
後期高齢者医療制度 広がる怒り
廃止求めて野党が集会
小池氏あいさつ
七十五歳以上を対象にした後期高齢者医療制度の廃止を求める「四野党共同の緊急集会」が五日、衆院議員会館で開かれました。日本共産党、民主党、社民党、国民新党の国会議員、高齢者、医療団体の代表ら二百人以上が参加。「年寄りは死ねというのか」などの怒りが広がり、制度の廃止に向けた取り組みを強化していく決意を固め合いました。
野党四党は先月二十八日に共同で、四月実施予定の後期高齢者医療制度を廃止する法案を衆院に提出しました。法案は、後期高齢者医療制度の廃止、七十歳から七十四歳までの医療費窓口負担引き上げの廃止、年金からの保険料天引きの中止などを盛り込んでいます。
野党四党が共同で主催した「緊急集会」は、昨年の参院選後初めてです。集会では、日本共産党の小池晃政策委員長、民主党の鳩山由紀夫幹事長、社民党の重野安正幹事長、国民新党の自見庄三郎副代表があいさつしました。
小池氏は、「七十五歳になった途端に、今の医療保険から強制的に脱退させ、別の制度に囲い込むことに怒りの声が広がっている。若い人にとっても、日本の医療保険が生涯入れる保険でなくなる。世界の皆保険制度を持つ国で、年齢で機械的に切り離してしまう国はない」と告発し、制度の撤回・廃止を強く求めました。
退職者連合、年金者組合、全国保険医団体連合会の代表らからは、「高齢者を差別する制度は断じて認められない」などの発言が相次ぎました。
最後に、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員が後期高齢者医療制度の廃止・撤回を実現するため、いっそうの奮闘を呼びかけるアピールを読み上げ、拍手で採択されました。
野党四党からは多数の国会議員が出席。日本共産党からは十二人の衆参国会議員が参加しました。