2008年3月10日(月)「しんぶん赤旗」
暴力団系会社に地上げ依頼のスルガ社
自民前閣僚らに献金
菅前総務相、小此木元経産副大臣の政党支部に
東京都心にあるオフィスビルの立ち退き交渉をめぐる弁護士法違反事件で、暴力団系企業に「地上げ資金」を提供していた東証二部上場の「スルガコーポレーション」(横浜市神奈川区)が、自民党の菅義偉(よしひで)前総務相(衆院神奈川2区)と小此木(おこのぎ)八郎元経産副大臣(同3区)が、それぞれ支部長を務める政党支部に献金していたことが本紙の調べでわかりました。
二〇〇四年―〇六年の政治資金収支報告書によると、菅前総務相が支部長の「自民党神奈川県第二選挙区支部」は、〇四年は十二万円、〇五―〇六年は各二十二万円の計五十六万円をスルガ社から受け取っていました。
一方、小此木氏が支部長の「同第三選挙区支部」は、〇四年―〇六年とも各十二万円の計三十六万円の献金を同社からもらっていました。
スルガ社は、一九七二年三月、横浜市磯子区に、駿河建設(資本金四百万円)としてスタート、八一年五月には不動産事業も始めました。〇三年に東京・渋谷区道玄坂のビルの立ち退き交渉を初めて、大阪市の不動産会社「光誉実業」社長の朝治(あさじ)博容疑者(59)に依頼。短期間に地上げを完成させ、急速に売上高を増やしました。
昨年六月には、元警察庁生活安全局長と元浦和地検検事正を専務、社外取締役として迎えています。
資本金は約百三十九億七千七百万円です。
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