2008年3月13日(木)「しんぶん赤旗」

イラク女性「将来楽観」27%

04年の91%から急落


 【ワシントン=鎌塚由美】米国の国際女性援助団体がイラクの女性を対象に行った調査で、「将来を楽観している」という人がわずか26・9%だったことが分かりました。90・6%が「将来に対する楽観」を表明した二〇〇四年の調査からいちじるしく悪化しました。

 米国の女性反戦団体「コード・ピンク」は十一日、この調査結果を米連邦議会の女性議員に届け、米軍撤退の法制化とイラク難民問題の解決を強く求めました。

 この調査は「ウィメン・フォー・ウィメン・インターナショナル」が昨年秋にイラク女性を対象に実施。結果が八日の「国際女性デー」を前に発表されました。イラク侵攻以降の治安状況の悪化で、女性の権利向上などの課題が「補足物」として後回しにされていると指摘しています。

 今回、治安情勢について「ひどい」「とてもひどい」と回答したのは85%。また88%が「家族の誰かが暴力の犠牲者になる大きな懸念を抱いている」と表明しました。

 71・2%が「米英軍に守られているとは思わない」と述べ、米英軍は「治安を悪化させている」との回答は65・3%にのぼりました。

 「コード・ピンク」のメンバーは十一日、イラク難民に関する下院外交委員会の小委員会の公聴会を傍聴。調査結果を女性議員(上下両院で九十人)に届ける要請行動を繰り広げました。

 同団体の創始者の一人、ゲール・マーフィーさんは「米国のイラク政策は、政治的、人道的、軍事的にも機能していない。議会が目を覚まし、戦争をやめるべきときだ」と語りました。



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