2008年3月14日(金)「しんぶん赤旗」
餓死 3年連続なぜ
生活保護問題全国会議 再発防止求め集会
北九州
生活保護行政の改善などの運動をしてきた生活保護問題対策全国会議は十三日、北九州市で生活保護問題報告集会を開きました。弁護士や司法書士、医療関係者、一般市民ら約六十人が集まり、全国の生活保護行政改善を求める運動や今後の課題などの報告を聞きました。
昨年十二月、厚生労働省は北九州市の生活保護行政について「相談・申請時の対応や辞退届による廃止等の取り扱いに不適正な事例が認められた」と監査結果を通知。市の生活保護行政検討委員会も最終報告をまとめ、これまでの行政対応を「不適切」としました。
報告した生活保護問題対策全国会議の尾藤廣喜代表幹事(弁護士)は今後の課題として北九州市の事件の責任の明確化を挙げました。尾藤氏は「何が原因で、三年連続で餓死者を出すに至ったのかを明らかにしないといけない。国の責任も明らかになっていない」と話しました。
その上で、再発防止策として(1)生存権保障を明確に打ち立てる(2)生活保護制度自体の行政による広報を義務付ける(3)監視機構を位置づける――ことを柱とした条例の制定の必要性を強調しました。
そのほか、同会議の小久保哲郎事務局長(弁護士)らが全国に運動が広がっている現状などを報告しました。
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