2008年3月20日(木)「しんぶん赤旗」
日銀総裁人事
空席回避の努力ない
市田書記局長 政府の姿勢批判
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日本共産党の市田忠義書記局長は十九日、国会内で記者会見し、田波耕治氏を日本銀行総裁とする人事案が否決されたことに関し、政府の姿勢を批判しました。
記者団から、「田波総裁」案の否決で日銀総裁が空席になることについて問われた市田氏は、「私たちも、空席になることを望んでいない。一刻も早く適切な人が提案されることを望んでいる」と述べました。
そのうえで、「任期切れになることについては政府も分かっていたわけで、野党が全面的に賛成できる人でなくても、基本的に同意できる人をよく検討して提起することが政府の責任だった」と強調しました。
市田氏は、この間、政府が提示してきた武藤敏郎氏(日銀副総裁)を総裁にする案も、民主党に打診したとされる福井俊彦氏の留任案についても、野党が同意しないことが事前にわかっていた人物だった、と指摘しました。
市田氏は、政府は“反対した野党が悪い”とするだけで、野党の同意を得て日銀総裁が空席にならないようにするための真剣な努力がみられないと述べ、「率直にいって無責任だ」と批判しました。
また記者団から、福田康夫首相の政権担当能力について問われ、「まったく喪失しているといっていい。総裁が不在にならないような努力をおこなわないのは常識では考えられない」と述べました。