2008年3月24日(月)「しんぶん赤旗」
イラク戦争 米兵死者4000人に迫る
【ワシントン=西村央】イラクでの犠牲者を調査し、インターネット上で公開している「イラク連合軍犠牲者」によると、開戦以来のイラクに侵攻した米軍の死者は二十二日までに三千九百九十六人となりました。米兵死者は今年になって減少していますが、一日平均一人を超えています。近く四千人を超え、さらに増えるのは確実です。
戦闘での負傷者数も増大しており、この二十二日までに二万九千三百十四人と三万人近くに達しています。
ブッシュ大統領は十九日の開戦五周年演説で、昨年実施した軍の増派によってイラクが安定に向かっていると強調しました。しかし、翌二十日付のニューヨーク・タイムズ紙社説は「増派で米軍への攻撃は当初こそ減少したものの、紛争そのものは行き詰まり状態」「ブッシュ大統領には、勝利へのプランはなく、この混乱を次の大統領に引き渡すプランしかないことは明らかだ」と厳しい論調を掲げました。
アフガンでの米兵死者も昨年初めて年間百人を超え、二十二日までに四百八十七人となっています。
イラク戦争での死者を加えると、四千五百人近くになっており、米メディアや国民の厳しい目が注がれています。
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