2008年3月25日(火)「しんぶん赤旗」

性犯罪発生率

「米軍関与」が異常水準

井上議員追及 「日本」の22倍


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(写真)質問する井上哲士議員=24日、参院予算委

 日本共産党の井上哲士議員は二十四日の参院予算委員会で、米軍兵士による性犯罪が一般社会に比べ、異常な数に達している背景に、侵略を続けている同軍の本質的問題があると指摘し、「管理強化や教育では解消されない」と迫りました。

 政府は、これまでも在日米軍に綱紀粛正を求めてきましたが、沖縄での米海兵隊員による女子中学生暴行事件をはじめ、性犯罪は今なお続発しています。

 井上氏は、米国防総省の報告書によると、米軍における一年間の性的暴行が、報告数だけで二千六百八十八件(〇六年十月―〇七年九月)に達していると指摘。米兵一万人あたりでみると十八件で、日本社会の強姦(ごうかん)と強制わいせつ件数の約二十二倍にもなり、「やめさせよう! 事件を目にしたら」と書いたポスターをつくらざるを得ないほどの深刻な事態です。

 「こんな実態を持った米軍が駐留し、性犯罪を繰り返している」という井上氏の追及に対し、高村正彦外相は「(性犯罪の)多寡を一概に論じることは困難」と答弁。井上氏は「驚いた。それで、どうやって日本国民の安全を守れるのか」と批判しました。

 そのうえで、「おまえは何をしたいか」と教官から聞かれると、「キル(殺す)」と大声で叫ばされたという沖縄駐留経験のある元米海兵隊員の証言を示し、「相手を殺しても、弱い者をおさえつけても当たり前と身につけさせられている」と、相手の人権を踏みにじる性犯罪を生み出す米軍の実態を告発しました。

 繰り返し求めても、福田康夫首相は答弁に立ちません。高村外相は、日本は米国と安保条約を結んでおり、「そういう中で犯罪を減らすことに全力を尽くす」と述べ、あくまで米軍駐留が前提との態度を示しました。

 井上氏は「今の答弁では沖縄県民は納得しない。基地の撤去、米軍の撤退しかない」と重ねて求めました。

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