2008年3月28日(金)「しんぶん赤旗」
派兵恒久法の狙いは
改憲阻止を広げよう
共同センターが学習講演会
全労連や全商連などでつくる憲法改悪反対共同センターと東京共同センターは二十七日夜、東京都内で、海外派兵恒久法学習講演会を開きました。
海外派兵恒久法は、自衛隊の海外派兵をいつでも可能にし、武器使用の緩和を通じて、海外での武力行使に道を開き、憲法九条を否定するものです。福田内閣と与党は、新テロ特別措置法が来年一月に期限切れを迎える前に、恒久法の制定をねらっています。
講演した渡辺治さん(一橋大学大学院教授)は、海外派兵恒久法制定をめぐる情勢を紹介し、福田政権が、今通常国会に法案を提出し、秋の臨時国会での制定をめざしていると指摘しました。
渡辺さんは、改憲と海外派兵恒久法の阻止の展望について、憲法改悪反対の世論に確信をもつとともに、福田内閣に「改憲どころではない情勢をつくる」ことが大事だとして、後期高齢者医療制度撤回などのとりくみの意義を強調。改憲阻止の国民過半数を獲得する運動を広げるために良心的保守との共同をよびかけました。
学習講演会には約二百人が参加。出版労連の男性(69)は、「大連立による改憲の動きに歯止めをかけるには、私たちの運動が決定的。自衛隊の是非では意見が違う人々も海外で戦争することには反対。世論を広げるためにがんばりたい」と話していました。