2008年3月29日(土)「しんぶん赤旗」
予算案 参院は否決
衆院議決を優先し成立
二〇〇八年度予算案は二十八日、参院本会議で採決され、日本共産党、民主党、社民党などの反対多数で否決されました。予算案は衆院で可決されており、両院の議決が異なったため両院協議会が開かれましたが、意見が一致せず、憲法六〇条の規定で衆院の議決が優先され、成立しました。
予算案をめぐって両院協議会が開かれたのは一九九九年度予算案以来、九年ぶりです。
両院協議会に参院側の協議委員として出席した日本共産党の仁比聡平議員は、「予算案を否決した参院の結論を衆院側も重く受けとめるべきだ」と主張しました。
同予算の一般会計総額は、八十三兆六百十三億円。政府の政策的経費である一般歳出総額は四十七兆二千八百四十五億円となりました。
〇七年度予算に続き、社会保障関係費の自然増分を二千二百億円抑制する路線を継承。政府は、国民的批判が強い後期高齢者医療制度を四月から実施し、医療費抑制をいっそうすすめます。
一方、五兆円規模に達する軍事費を聖域化し、五百二十二億円もの米軍再編経費や千七百十四億円ものミサイル防衛関係費を計上しました。
三大都市圏環状道路などの大型公共事業関係費も大幅に増額。研究開発減税の拡充や証券優遇税制の一部温存など、大企業・大資産家優遇税制を継続します。
同予算は二月二十九日の衆院本会議で、日本共産党以外の野党が欠席するもとで与党が採決を強行し、与党の賛成多数で可決していました。