2008年4月1日(火)「しんぶん赤旗」
漁船に道路整備負担なぜ
ガソリン免税要求
大門議員
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日本共産党の大門実紀史議員は三十一日の参院財政金融委員会で、漁船が使用するガソリンに課せられたガソリン税(暫定税率を含む)の問題についてただしました。「漁船の燃料に(道路特定財源である)ガソリン税が課税されていることが矛盾している」と強調。ガソリン税の免税と、道路特定財源の早期一般財源化を求めました。
大門氏は、漁船用ガソリンに課せられたガソリン税が、この二十年間で累計約千百七十七億円に達するとした政府資料を提示しました。これらの税収は、道路特定財源として道路整備に充てられています。
大門氏は「船は道路を走れないのに、なぜ船からガソリン税を取るのか」と批判。「『受益者負担』『ユーザー還元』という道路特定財源の原則に反している」と政府を追及しました。
国土交通省の原田保夫道路局次長は、ガソリン税を免税しない理由として、「『農林漁業用揮発油税財源・身替漁港関連道路整備事業』を行っている」と繰り返し答弁しました。
これに対し大門氏は「同事業は一般財源から充てられている」と指摘し、「漁業用の燃料に課せられたガソリン税は、漁業者のために一円も還元されていない」と強調しました。これには、額賀福志郎財務相も「受益と負担という視点からすれば、結び付いていない点がある」と認めました。
水産庁の佐藤憲雄漁政部長は、ガソリン税の免税措置について、その方法を提案している漁業協同組合など「関係者とも相談したい」と答弁しました。
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