2008年4月5日(土)「しんぶん赤旗」
制度破たんの証明
後期高齢者医療の名称変更
高橋議員批判
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日本共産党の高橋千鶴子議員は四日の衆院厚生労働委員会で、厚労省が後期高齢者医療制度の通称を「長寿医療制度」と発表したことについて、「名前を変えても、お年寄りの不安は変わらない」と述べ、国民の不満や怒りを名称変更だけでかわそうとする姑息(こそく)なやり方を批判しました。
高橋氏は、政府が制度の周知徹底のために二億五千万円以上もかけて広報活動をしたにもかかわらず、問い合わせが殺到していることを指摘。「このうえ名称を変えて、政府は一体、何をやろうとしているのか」とただしました。
舛添要一厚労相は、「『長生きして良かったな』と思える一つの手段として判断した」などと答弁。高橋氏は「通称を変えるだけで『長生きして良かった』と思えるなら政治は要らない。名前の変更は、制度の中身そのものが破たんしたことの証明にほかならない」と述べ、制度の廃止・撤回を重ねて求めました。
また高橋氏は、四月十五日から実施される年金からの保険料天引きについて、準備の関係上、十月から天引きを始める自治体があるが、「それらのところでは、まとめて払うことになる」と指摘。天引きそのものをやめるべきだと求めました。
高橋氏は、四月から始まったメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策を目的にした特定健診・保健指導について質問。
厚労省が設けている、健診実施率などの目標が達成できない場合、後期高齢者医療制度への支援金を通じたペナルティーをやめよと迫ったのに対し、舛添厚労相は「経過をみたい」と答えました。