2008年4月11日(金)「しんぶん赤旗」
埋め立て工事やめよ
泡瀬干潟で赤嶺議員要求
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日本共産党の赤嶺政賢議員は十日の衆院沖縄・北方特別委員会で、泡瀬干潟の埋め立て計画の即時中止を求めました。
泡瀬干潟(沖縄県沖縄市)は、中城湾の北部に位置する干潟および浅海域です。
国は、同地に生息する希少種のトカゲハゼ保全のために“四月から七月は海上工事を行わない”とした従来の姿勢を覆し、この四月から埋め立て工事を強行しようとしています。
赤嶺氏は、埋め立て工事は「最低限の約束さえ守らないものだ」と国の姿勢を強く批判。その上で、同工事がトカゲハゼに与える影響などについて「専門家の意見も聞くべきだ」と求めました。
これにたいし岸田文雄沖縄・北方対策担当相は、「専門家の意見をしっかり聞きながら判断すべきだ」と言明しました。
また、赤嶺氏は、湿地の生態系を守る目的で定められたラムサール条約への登録についてただしました。
環境省の黒田大三郎官房審議官は、登録湿地になるための特別基準について同干潟のムナグロ(渡り鳥)に関しては「過去五年を見ると基準を上回っている」と答弁しました。
泡瀬干潟の埋め立ての背景には、隣接する特別自由貿易地域での大型港湾建設や同地域への企業誘致計画があります。
ところが、同地域への企業の誘致はわずか6・9%。埋め立て地の土地利用計画も、現地の沖縄市では見直されています。
赤嶺氏は「破たんした大型開発で貴重な干潟を犠牲にし、破壊することは許されない。埋め立て事業は即時に中止せよ」と求めました。