2008年4月12日(土)「しんぶん赤旗」
介護人材
不足、報酬下げが原因
高橋議員に 厚労相も認める
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日本共産党の高橋千鶴子議員は十一日の衆院厚生労働委員会で、介護労働者の実態を示し、国の責任で労働条件と待遇を改善するよう求めました。
「くたくたに働いて一日六千四百円。病院に行く金も時間もない」(四十六歳の男性)―。高橋氏は介護職員の声を紹介し、深刻な人材不足を招いた低所得化(図)について、「二度にわたる介護報酬の連続引き下げが大きな要因だ」と強調しました。舛添要一厚労相は「介護報酬の引き下げが影響している」と認めました。
高橋氏は、介護保険制度の二〇〇五年の改悪によって「要介護から要支援に移れば介護報酬も下がり、事業所の収入減にもつながる」と指摘。利用者にも介護従事者にも不幸な制度を見直すべきだと迫りました。
舛添氏は「専門家の意見も聞きながらより良い制度に改善する努力を続ける」と答弁しました。
厚労省は昨年八月にまとめた「福祉人材確保指針」の中で、給与体系の検討にあたり「国家公務員の福祉職俸給表を参考とする」と述べています。
高橋氏はこれを取り上げ、「国がヘルパーの仕事を評価し、介護報酬に反映させるべきだ」と指摘。「よりよいサービスと安全確保のために、労働条件と待遇の改善が必要だ」と追及しました。
中村秀一社会援護局長は「これらを実効性のあるものにしていくことが必要だ」と答えました。
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