2008年4月12日(土)「しんぶん赤旗」
受信障害補償金
住民に無断で取り崩す
総務省所管財団 塩川議員が是正要求
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日本共産党の塩川鉄也衆院議員は十一日、衆院総務委員会で、テレビ電波の受信障害を解消するための施設を設置・管理する財団法人が、住民から預かっていた受信障害対策の補償金を住民に無断で取り崩していた問題を取り上げ、その是正と調査を求めました。
この財団法人は「東京ケーブルビジョン」(TCV=東京・新宿区)。TCVは、地上デジタル化で電波障害は解消するとして、地デジに完全移行する二〇一一年に合わせて補償の終了を決定。住民に無断で補償金を取り崩していました。
塩川氏は、「総務省所管の財団法人であるTCVが、住民に知らせずに補償金を取り崩すことは許されない。地デジ化した後も電波障害がどの程度解消し残るのか、調査し対策をとることが求められるのではないか」と追及しました。
総務省は「TCVを調査したが、補償金の取り崩しは法令上問題はない」としながらも、地デジ調査を行うよう「指導した」と答えました。
総務省によると、TCVと同様の財団法人は、全国で八団体。塩川氏は、財団が旧郵政省主導で難視聴対策のために設立されたことを指摘し、「TCV以外の財団でも地デジ調査を指導すべきだ」と要求しました。総務省は「TCVの問題をふまえ指導したい」と約束しました。