2008年4月13日(日)「しんぶん赤旗」

世界経済は悪化

G7声明


 【ワシントン=西村央】ワシントンで開催された主要七カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は十一日夕、米国の低信用層向け高金利型(サブプライム)住宅ローン問題に端を発した混乱が世界的に続くなか、金融市場の安定化のために規制強化の検討を盛り込んだ声明を発表して閉幕しました。

 声明は「世界経済は引き続き、困難な時期に直面している」として、「短期的な世界経済の見通しは悪化した」ことを認めました。要因として、米国住宅市場の低迷、国際的な金融市場の逼迫(ひっぱく)状態、原油や一次産品の価格高騰の世界的影響、インフレ圧力を指摘。サブプライム問題の影響がなお大きいことをあげています。

 また、「主要通貨において急激な変動があり、経済・金融の安定に与える影響を懸念している」とドル急落に危機感を表明しました。

 緊急の対策としては、「金融安定化フォーラム」(FSF)の提起をもとに、百日以内に実施すべき事項として、金融機関が商品の危険性の情報開示をおこなうこと、国際会計基準審議会(IASB)が金融商品の評価で迅速に行動すること、金融機関は当局の監督を受けつつ、リスク管理の慣行を強化することなどをあげました。

 声明はまた、「金融市場の混乱は金融部門の適切な規制枠組みにかんする政策についても問題提起した」として規制の必要性に言及。「規制枠組み見直しの重要性を再確認した」としています。


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