2008年4月16日(水)「しんぶん赤旗」
監視不十分なぜ続く
衆院委 海自事故で穀田氏追及
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日本共産党の穀田恵二議員は、十五日の衆院国土交通委員会で、海難審判庁などを改組する国交省設置法改定案について質疑に立ちました。
穀田氏は、一九八八年の海上自衛隊潜水艦「なだしお」と民間船衝突事件で三十人が犠牲になったにもかかわらず、今年二月のイージス艦「あたご」事故まで、「動静監視不十分」が原因の事故が繰り返し起きている事実を示しました。
その上で、潜水艦「あさしお」衝突事故(〇六年十一月)を受けて昨年八月、海難審判庁長官が防衛相に求めた再発防止策について質問しました。
高等海難審判庁の横山鉄男長官は、「船舶の動静監視の徹底」など四点が「海上自衛隊内部に周知徹底されている」と答えました。
穀田氏は、「本当に周知徹底されていたら、今回の『あたご』衝突事故は避けられたのではないか。その角度からの検証が必要だ」と提起。「人の命にかかわる問題だ。多くの漁民が『自衛艦は衝突防止法などのルールを守るつもりがあるのかと疑いたくなる』と証言している」と告発し、再発防止を強く求めました。
海上保安庁の岩崎貞二長官は、「ルールを徹底することは重要であり、自衛隊に対して講習会を行っている。今後、現場の実態や『あたご』事故を参考にしながら、中身のいいものにしていきたい」と答えました。
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