2008年4月18日(金)「しんぶん赤旗」
輸入食品
ウイルス検査始まる
紙議員の要求実る 横浜センター視察
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輸入食品を対象としたノロウイルスなどの検査がこの三月中旬から、厚生労働省の横浜と神戸の二カ所の輸入食品・検疫検査センターで始まりました。輸入食品のウイルス検査はこれまで実施されておらず、日本共産党の紙智子参院議員が国会で要求していたもの。紙議員らは十七日、横浜市金沢区の横浜検疫所の同センターを訪れ、ウイルス検査体制などを視察しました。
対象となるのは当面、韓国や中国などからの輸入アカガイ、アサリ、シジミなど魚介類で、食中毒を起こすノロウイルスとA型肝炎ウイルス。紙議員は、これまで輸入魚介類の約三割からノロウイルスが検出されていることが厚生科学研究で明らかになっていることをとりあげ、検疫検査でウイルス検査の実施を求めていました。
紙議員は、下関港に輸入されたアカガイをウイルス検査する現場をつぶさに視察、滝本浩司・同センター長らからウイルス検査や検査体制などの説明を受けました。
滝本氏は、ウイルス検査体制上、生食向けの貝類を対象に一カ月に十検体程度の検査を行っていると説明。ウイルス検査にあたる微生物検査室は検査官が四人の体制で、全国から送られてくる輸入魚介類の微生物検査を行っていることや、ウイルスの分析結果がでるまでに四日程度かかることを明らかにしました。
日本には水産食品が年間百三十四万トン、水産加工食品が同百三十万トン(二〇〇六年)も輸入されています。
紙議員は、輸入魚介類の輸入実績に見合った人員などの検査体制をつくっていくのが今後の課題として、同センターから要望などを聞きました。