2008年4月19日(土)「しんぶん赤旗」

私立高 学費負担軽減を

私教連など 教育考える懇談会

参院議員会館


 父母、教職員、卒業生らが私立高校の学費負担と公立高校との学費格差、私学教育の在り方を話し合う懇談会が十八日、参議院議員会館で開かれました。主催は全国私立学校教職員組合連合(私教連)と全国私学父母懇・私学助成をすすめる会連絡会です。全国から八十人が参加しました。

 連絡会の本田禮子代表は「私学助成の運動は子どもたちが参加して地域を巻き込んだものになっている。地域の問題としても運動を広げていきたい」とあいさつしました。私教連の小村英一委員長は、学費の高さが私学の良さの発揮を妨げているとして「公私の格差を是正することが必要だ」とのべました。

 永島民男書記長が私学保護者の学費負担軽減・私学助成拡充政策の内容を説明。私立高校生について(1)年収五百万円以下の世帯に授業料を全額助成する(2)年収八百万円までの世帯に公立高校との差の二分の一まで授業料を助成する―などをあげました。

 教職員からは「親の上司が代わりに借金をして学費を出した」(東京)、「担任の教員が生活保護を必要とする生徒のために窓口に相談に行った」(京都)などの実態が発言されました。北海道から参加し、私立大学と私立高校に通う子を持つ母親は「学費を気にせず、子どもたちが教育を受けられる環境をつくりたい」と話しました。

 日本共産党や民主党、社民党、無所属の議員が参加し、あいさつしました。共産党の石井郁子衆院議員は十六日発表した党の学費軽減の政策を紹介。「すべての人が教育を受けられるようにするのは政治の責任だ」とのべました。

 参加者からは、「日本は高等教育の無償化を定めた国連条約を批准していない三カ国の一つ。各会派の人が勉強し、発言し、変わっていく場がもてたことは歴史的な日だと感じた」との発言もありました。



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