2008年4月23日(水)「しんぶん赤旗」

特定財源

道路の聖域化批判

参考人 交付税の改善求める

山下議員質問


 参院総務委員会は二十二日、道路特定財源の軽油引取税、自動車取得税(ともに地方税)の暫定税率を十年延長する法案などに関する参考人質疑を行い、片山善博前鳥取県知事ら四人が意見陳述しました。

 道路特定財源について片山氏は、地方では道路はできてもバスが廃止され、病院に行っても医者がいないなどの実態が広がっていると指摘。「道路だけ聖域にし、財政面で優先席を設けるのは時代遅れ」と一般財源化を主張しました。

 また、地方格差を是正するため、ヒモ付き化している地方交付税の改善が必要だと述べました。

 立教大学の池上岳彦教授も、一般財源化と地方交付税の改善は避けて通れないとの認識を示しました。

 日本共産党の山下芳生議員は、一般財源化しても総額先決め方式を続ければ、結局道路は聖域になるのではないかと質問。片山氏は、「一般財源化しても、歳出に総枠を決めれば別の形で優先席を設けることになる」と同意しました。

 山下氏が、地方の財政悪化の原因をただしたのに対し、東京大学の持田信樹教授は、「国が景気対策のために地方を手足のように使い、地方もそれにのった」と指摘。片山氏も、「(国による)合併特例債や過疎債などでハード事業を続けてきたため」と述べました。



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