2008年4月25日(金)「しんぶん赤旗」
地方鉄道活性法 可決
全会一致 穀田氏「国にも責任」
地方自治体が経営困難な鉄道路線を保有して、運行業者に無償で使用させることを認める地域公共交通活性化法改正案が二十四日、衆院本会議で全会一致で可決されました。
本会議採決に先立って、日本共産党の穀田恵二議員は二十三日、衆院国土交通委員会で質問に立ち、法案について「地方鉄道の公共性を考えれば必要な措置」としつつ、「国も責任を明確にすべきだ」と主張しました。
現在、国鉄のローカル線から地方鉄道となった転換鉄道、三十五事業者のうち九割が赤字。整備新幹線の着工に伴ってJRから経営分離された並行在来線も五割の事業者が赤字です。
穀田氏は、これらの路線の多くが、もともと独自の経営努力では採算ベースにのらないことが分かっていたのに、国の政策決定によってJRから経営を切り離され赤字になったと強調。「国としても国民の足の確保、交通・移動の権利を保障しうる施策を取るべきだ」と述べました。
冬柴鉄三国交相が今年度予算で地域公共交通活性化のために三十億円を計上したことなどをあげたのに対し、穀田氏は「不十分だ」として、公共交通を支える重要な柱にもっと国が責任を果たすよう重ねて求めました。