2008年4月28日(月)「しんぶん赤旗」
後期高齢者医療制度・道路特定財源
根本的問題点を指摘
CS放送「国会番外地」 山下議員語る
日本共産党の山下芳生参院議員は、26日の朝日ニュースターの討論番組「国会番外地」で、後期高齢者医療制度や道路特定財源の根本的な問題点を指摘し、これらを正当化する与党の姿勢をただしました。
後期高齢者医療制度について与党議員は「七十五歳以上の高齢者は若い人とは違う。高齢者にふさわしい医療を与えるための『区別』であり、差別ではない」(自民党・清水鴻一郎衆院議員)、「高齢者を守るための制度だ」(公明党・澤雄二参院議員)などと発言しました。
山下氏は、「退院支援計画」を立てて早期に退院させた病院に診療報酬が上乗せされるなど、同制度には受診抑制の仕掛けがあると指摘。さらに、厚生労働省の医療費抑制計画でも、二〇一五年の抑制分三兆円のうち二兆円が、また二五年の抑制分八兆円のうち五兆円が後期高齢者を対象としていることを示し、「後期高齢者を狙い打ちに医療費を抑制する制度だ。七十五歳以上の人を守るための制度ではないことははっきりしている」と反論しました。
国民的議論を
道路特定財源の期限が切れ、事実上「一般財源化」していることから、与党議員は、「(同財源が)こなければ、医療や福祉や教育の費用を削ってでも、(道路の)修復とかをやらないといけない」(清水氏)などとのべました。
山下氏は、「一般財源化は時代の流れだ」「道路をつないでも医者がいない地域はいっぱいある」と指摘。医師の確保などの医療の充実や学校整備などに回すことも含め、税金の使い道全体のありかたを国民的に議論すべきだとのべました。
また山下氏は、「どういう道路を優先するのか」と提起。政府の「道路中期計画」のうち高規格幹線道路などの高速道路が40%を占めている一方で、生活道路の補修が非常に遅れていると指摘し、地域の実情に合わせた道路の優先順位を考えるべきだと主張しました。
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