2008年5月6日(火)「しんぶん赤旗」
在日米軍が恒常派兵
04年末〜07年 1500〜4500人規模
イラク・アフガンへ
在日米軍が二〇〇四年十二月から〇七年九月までの期間に、「イラクの自由作戦」(OIF)、アフガン関連の「不朽の自由作戦」(OEF)のため、千五百人から四千五百人規模の兵力を派遣していたことが、米国防総省の資料で分かりました。在日米軍が「日本防衛」とは関係なく、米国の地球規模での無法な軍事戦略のため、恒常的な兵力派遣を行っていることを示すものです。
在日米軍からの派遣兵力数は、米国防総省が原則として三カ月ごとに公表している国別・地域別の米軍兵力数に関する資料(〇四年十二月―〇七年九月)の中で、「概数」として軍種別に明らかにされていました。(グラフ)
それによると、同期間中に派遣数が最大なのは、〇四年十二月の四千五百人。同時期には、沖縄に駐留する第三一海兵遠征隊(31MEU)が米海軍佐世保基地(長崎県)の強襲揚陸艦隊に輸送されてイラクに展開していました。31MEUは、罪のないイラク市民を大量虐殺したファルージャ総攻撃にも参加しました。
そのほか▽在日米海兵隊は31MEUの派遣以後も千人前後の規模で派遣を継続している▽在日米空軍は〇六年以降、派遣数を拡大している―などの特徴がみられます。
在日米空軍は〇七年初めに「空軍力はアジア太平洋地域を超える」と題する文書を発表。その中で〇六年にイラクとアフガニスタンでの軍事作戦を支援するため、のべ二千二百二十人を派遣したことを明らかにしていました。
〇七年には米空軍三沢基地(青森県)のF16戦闘機部隊がイラクに展開。市民多数が犠牲になったナジャフでの戦闘で大量の爆弾投下、機銃掃射を行っています。
在日米軍は、イラク侵略戦争(〇三年三月―)開始時には、約一万人が参加。米海軍横須賀基地(神奈川県)を母港にする空母キティホーク戦闘群や三沢のF16戦闘機部隊などが激しい攻撃を加えています。
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