2008年5月12日(月)「しんぶん赤旗」
石油・農業で協力強化
ベネズエラと中国が合意
【メキシコ市=島田峰隆】ベネズエラのチャベス大統領は九日、同国を公式訪問中の中国の回良玉副首相と会談し、中国広東省に石油精製所を共同で建設することで合意しました。世界的な食料危機に対処するために、農業分野での協力強化も決めました。
合意によると、国営ベネズエラ石油(PDVSA)と中国石油天然ガス集団が、一日四十万バレルを精製できる合弁会社を立ち上げます。
ベネズエラは、オリノコ川流域の重質油地帯でとれる原油を新精油所へ輸送。現在、一日約三十万バレルの石油・燃料を中国へ輸送していますが、二〇一一年までに一日百万バレルまで引き上げる目標です。
ベネズエラは、エネルギー市場の対米依存を弱めるため中国との関係を強化しています。〇六年八月にはチャベス大統領が訪中し、エネルギー分野など二十八の合意文書を交わしました。