2008年5月15日(木)「しんぶん赤旗」
厚労相はつまらんこと言うな ■天引き見直せ
後期高齢者医療制度に地方の批判おさまらず
担当者会議
厚生労働省は十四日、後期高齢者医療制度の実施状況を聞くための都道府県の担当者会議を開きました。会議では「大臣が『七―八割の保険料が下がった』などとつまらないことをいってほしくない。負担の水準が地域の実情にあっているのかを議論してほしい」(茨城県)「国が率先して広報してもらわないと、現場の事務が怠慢だと思われる」(福井県)などと国の対応への不満が相次いで出されました。
また、今後の制度運用については「保険料の二年ごとの見直しでは、急激に上がらないように工夫してほしい」「特別徴収(年金からの保険料天引き)の改善をお願いしたい」などの要望も出されました。
あいさつした江利川毅厚労事務次官は、六十五―七十四歳の障害者の後期高齢者医療制度への加入が任意であるのに、十道県では、同制度への加入を自治体独自の医療費助成の条件にして、事実上の加入強制をしている問題に言及。「自治体の独自事業なので、国が指導することは問題があるが、研究の余地がないか議論してほしい」と要請しました。
また、江利川次官は「制度について十分認識していないための誤解、不満には丁寧にこたえていくが、新制度の骨格、基本的考えは堅持する」と強調しました。
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