2008年5月16日(金)「しんぶん赤旗」
審査体制強化求める
年金記録で参考人質疑
塩川議員
衆院総務委員会は十五日、年金記録問題について参考人質疑をおこない、年金記録確認中央第三者委員会の梶谷剛委員長、東京都社会保険労務士会の小澤勇副会長(第三者委員会委員)が意見を述べました。
梶谷氏は、保険料を納めていたにもかかわらず、社会保険庁の落ち度で本来の年金が受け取れないのは不条理だと指摘。第三者委員会として、「救済ではなく、国民の本来あるべき権利を回復・実現する」との姿勢で臨むと表明しました。
これまで五万四千件の申し立てがあり、そのうち九千五百件の審議を終えたと説明。「かなり悪戦苦闘している」と実情を語りました。
小澤氏は、給与上は厚生年金保険料が控除されていたにもかかわらず、事業主が保険料を納めていないケースの解決が困難である状況を述べました。
日本共産党の塩川鉄也議員は、都道府県別の申し立て受付件数と第三者委員会の委員数にアンバランスがあるとし、体制強化の必要性について質問。梶谷氏は、「ばらつきがあってはいけないし、迅速にやることが至上命令。増やした方がいいという意見には全面的に同感だ」と応じました。
塩川氏が、申し立ててもヒアリングさえされないケースがあることをただしたのに対しても、梶谷氏は「ヒアリングは本人の納得という点からも重要。体制の強化も考慮に入れて対応したい」と述べました。