2008年5月24日(土)「しんぶん赤旗」
派兵恒久法
臨時国会に提出狙う
与党チーム初会合 今国会中に要綱
自民党と公明党は二十三日、自衛隊の海外派兵を随時可能にする恒久法にかんする「与党プロジェクト・チーム」の初会合を国会内で開き、今国会中に法案要綱をまとめる方針を確認しました。
同日、自民・民主・公明・国民新の国防関係議員でつくる「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」も会合を開き、恒久法の法案化を目指し協議を続けることを確認しました。六月十五日の通常国会会期末を控え派兵恒久法策定の動きが加速しています。
与党チームの会合では、通常国会の期間中は週二回のペースで会合を開くことを確認。座長に就任した自民党の山崎拓前副総裁は「精力的に論議を進め、今国会中に政府の法案要綱を持つことができるように与党として議論を整理したい。次の臨時国会に政府が法案提出できるように環境整備をしたい」とのべ、必要な段階で政府・与党協議会を開くとしました。公明党の山口那津男参院議員も「(法案の)姿が見えてくるのは臨時国会の前ぐらい」としました。
また、「憲法の範囲内とする。集団的自衛権の行使に関する解釈を変更しない」などとする検討の原則を確認。一方で、これまでの派兵法の「メニュー(類型)」に「警護」「治安維持」「船舶検査」を加え、それにあわせて「必要な武器使用権限(いわゆる『駆けつけ警護』や任務遂行のための武器使用など)についても検討」としており、海外での武力行使に道を開く危険な内容であることがあらためて浮かびあがりました。